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意識を手放す瞬間に。 [短歌。]

変わらぬ毎日は安心ではあるけれど、
焦燥感は日々高まる。
正解の分からない問いかけと愚痴なんて、
日常茶飯事であるはずなのに。

「寝る前のほんの数分振り返る 今日生み出したあれやこれやを」
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出来ることなら浮上したい。 [短歌。]

変わってゆくものとそうでないものと。
時流に乗れるか否かはすべて、
すべて運でしかないけれど。

「絡みつく想いや縁を投げ捨てて 川の流れを味方に付けて」
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見えない悪意。 [短歌。]

他愛がないなんて笑い飛ばせない。
現状はいつだってギリギリで、
誰かの悪意の上で苦しんでいる。

「突き放す どうかこのまま讒謗が私のもとに帰らぬように」
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潜む暗闇の影。 [短歌。]

結局モヤモヤなんて取れないままだし、
事態はどちらかというと悪化している。

「思い切り踏み切ったその跳躍は 泥の上への着地のようで」
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けれど思い出そうとすることは、ままある。 [短歌。]

あの日の肌の温もりは、もう思い出せない。
時が経ちすぎたせいもあるし、
倫理的な理由もあるし。

「約束をせずとも会えたあの頃は 今よりずっと適当な日々」

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悪戯に愛。 [短歌。]

思い出す暇もない。
決してそれは忘れた訳じゃなくて、
諦めた訳でもなくて。

ただただ毎日をやりこなしていくことに、
気をとられているだけ。

「おもむろに不意に突然そんな時 思いもよらぬ連絡はくる」

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思い出になって。 [短歌。]

遠い日になってしまったけれど、
忘れてはいないから。

「愛で包み 包まれた日々 其処此処に溢れるものは温かかった」

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何かのせいにしてでも。 [短歌。]

もういろいろ、無理なのかもしれない。
戻りたいと思っているわけではなく、
逃げ出したいと思っているわけではなく、
ただただ、今が嫌なだけ。

「寒空に浮かぶ下弦の三日月じゃ 私の明日を照らせやしない」

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何度も口に出してみた。 [短歌。]

いつの間にか、今年もこんな季節。
君とあの花を見たのは、何年前だったかな?

「物知りな君の知らない花の名を 今も私は忘れていない」

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確かめるまでもなくて。 [短歌。]

息がつまる毎日だから、
君のことを思い出す余裕もない。
良いことか悪いことかはさておき、ね。

「現状はかける言葉もないくらい混沌として想いも棄てた」

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